リャン・ウェンフェン(DeepSeek創業者)

保有資産:10億ドル(約1450億円)/国籍:中国
中国の起業家のリャン・ウェンフェンが設立したAI企業DeepSeekが、2025年1月に発表した最新モデルは、OpenAIのChatGPTに匹敵する性能をはるかに低コストで実現したことで世界を驚愕させた。リャンは、2015年に大学の同級生2名と共同創業したクオンツ型ヘッジファンド、「ハイフライヤー・キャピタル・マネジメント」の利益の一部を用いてDeepSeekを創業し、外部からの資金を一切受けていないとされる。
スンダー・ピチャイ(アルファベットCEO)

保有資産:11億ドル(約1595億円)/国籍:米国
インドのチェンナイ出身のスンダー・ピチャイは、2019年からグーグルの親会社アルファベットのCEOを務めている。彼のアルファベットの持ち分は、全体のわずか0.02%だが、ここ1年で同社株が約30%上昇して史上最高値を更新したことで、彼は初めてビリオネアの地位を獲得した。アルファベット株の上昇の背景には、グーグルが最新のAIモデル「Gemini 2.0」を投入したことが挙げられる。
ルイス・フォン・アン(Duolingo共同創業者兼CEO)

保有資産:11億ドル(約1595億円)/国籍:アメリカ
アラビア語からイディッシュ語まで、40以上の言語を学べるアプリ『Duolingo』は、毎月1億人以上が利用している。中米グアテマラでシングルマザーのもとに生まれたルイス・フォン・アンは、米国に渡ってデューク大学とカーネギーメロン大学で学んだ。オンライン認証システム「CAPTCHA」を発明したことでも知られる彼は、現CTOのセヴェリン・ハッカーと共に2011年にDuolingoを共同創業した。ハッカーも11億ドル(約1595億円)の資産を保有している。
ダリオ・アモデイ(アンソロピックCEO)

保有資産:12億ドル(約1740億円)/国籍:アメリカ
ChatGPTの競合となる「Claude(クロード)」を開発したAnthropic(アンソロピック)は、2025年3月に評価額615億ドル(約8.9兆億円)で35億ドル(約5000億円)を調達した。CEOのダリオ・アモデイは2021年に妹のダニエラと他5名共に同社を創業した。同社のメンバーはすべてOpenAIの出身で、アモデイ以外の6人(ダニエラ・アモデイ、共同創業者トム・ブラウン、ジャック・クラーク、ジャレッド・カプラン、サム・マクカンドリッシュ、クリストファー・オラー)もすべて、それぞれ12億ドル(約1740億円)の資産を保有するビリオネアとなっている。クラークは元ブルームバーグの記者で、カプランは理論物理学の教授でもある。
ヤオ・ルンハオ(Papergames創業者)
保有資産:13億ドル(約1885億円)/国籍:中国
ヤオ・ルンハオが創業した上海のゲーム開発会社Papergamesによる、AIと音声認識を活用した恋愛シミュレーションゲーム『恋と深空』は月間600万人がプレイしている。2013年に設立されたPapergamesの年間売上高は、データ提供会社によると約8億5000万ドル(約1230億円)に達している。ヤオは幼い頃から熱心なゲーマーで、現在の妻とともに過去にモバイルファッションゲームを開発した経験もある。