アジア

2025.05.09 10:00

マレーシアの激安チェーン「Eco-Shop」、IPOで新たなビリオネア誕生へ

hkhtt hj / Shutterstock.com

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マレーシア最大のディスカウントストアチェーン「Eco-Shop(エコショップ)」運営元のEco-Shop Marketing(エコショップ・マーケティング)が、同国で2025年最大となるIPO(新規株式公開)に向けて準備を進めている。この上場で、同社の時価総額は70億リンギット(約約2363億円。1リンギット=約33.75円換算)になると見込まれている。

Eco-Shopは、一般投資家向けに新株3億4700万株を1株あたり1.21リンギット(約40.84円)で売り出し、機関投資家向けには既存株5億1500万株を同じ価格で私募形式で売却する。これにより、両枠の合計で10億リンギット(約338億円)を調達する予定だと、同社は4月29日に開示したIPO目論見書で述べている。

今回の上場により、Eco-Shopの共同創業者でマネージングディレクターのリー・カー・ワット(52)は、推定11億ドル(1573億円。1ドル=143円換算)の資産を保有するビリオネアになる見通しだ。同社の株式は5月23日にマレーシア証券取引所(ブルサ・マレーシア)で取引開始となる。

全株が完売した場合リーの上場後の持ち株比率は73%に達する。一方、2019年に非公開の金額でEco-Shop株の10%を取得したプライベートエクイティCreador(クレアドール)の持ち株比率は1.9%に低下する見通しだ。新株発行による調達資金の大部分は、物流拠点の整備や小売網の拡大、負債の返済にあてられる予定とされる。

リーは、2003年に兄のリー・チョン・ビン、またふたりのパートナーと共にEco-Shopを創業した。それ以来、同社はマレーシア国内に350店舗以上を展開するまでに成長しており、今後5年間で年間70店舗の新規出店を計画している。Eco-Shopの売上高は2024年に前年比26%増の24億リンギット(約810億円)を記録し、純利益は70%増の1億7700万リンギット(約60億円)に急増していた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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