2025.05.04 12:00

2025年の欧州旅行、計画前に知っておくべき6つの「変更点」

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国連世界観光機関(UNWTO)によると、旅行で欧州各国を訪れた外国人は2024年、新型コロナウイルスのパンデミック発生前の水準を上回り、過去最多を記録した。訪問数は約7億4200万人で、前年よりさらに5%増加していた。

米国の航空会社、ユナイテッド航空やアメリカン航空などがイタリアのミラノやローマ、パレルモ、スペインのマドリード、仏ニースといった利用者数の多い路線を拡大し、大西洋を横断する旅の利便性がさらに高まることもあり、欧州の観光業は2025年も、成長が続くと見込まれている。

そうした中、欧州観光には、いくつかの大きな変更点があった。米国のトラベル・ジャーナリスト、エンジェル・カステラノスと、欧州の旅行関連情報を提供するThe Tour Guy(ツアー・ガイ)に、航空会社の新路線から最新の規制関連の情報についてなど、いま知っておくべきいくつかのことを教えてもらった。

ビザ免除国が対象の「ETIAS(エティアス)」の導入

数年にわたって何度か延期されてきた「欧州渡航情報認証システム(European Travel Information and Authorisation System:ETIAS)は、2025年夏にようやく運用を開始する予定だった。だが、欧州委員会は再びその延期を発表。現時点では、2026年10月以降に変更されている。

この制度はこれまで、(審査なしで自由に国境を越えて移動することが認められている)欧州のシェンゲン協定参加国への入国時にビザの取得が免除されていた日本や米国、カナダ、英国、オーストラリアなどからの旅行者が対象。オンラインでの事前の出入国の申請と認証の取得を義務付けられ、取得していない場合は、航空機への搭乗が認められなくなる。

取得にかかる料金は7ユーロ(約1100円)で、有効期間は3年(またはパスポートの有効期限まで)。カステラノスはこのシステムについて、直前のトラブルを避けるためには旅行保険と同様に、航空券やホテルを予約後すぐに手続きを済ませておくべきだとアドバイスしている。

一方、(シェンゲン協定に加盟していない)英国は独自に「電子渡航認証(Electronic Travel Authorisation:ETA)を運用しており、申請料は16ポンド(約3000円)となっている(乗り継ぎであれば、不要の場合もある)。

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編集=木内涼子

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